豆々通信    [2004年1月号・読み物] 


『アメリカ・インディアンはうたう』
(金関寿夫 文・訳詩 福音館書店)

ほんとだよ、ずっと東のほうで
白いマメと
大きなトウモロコシのなえが
白いいなずまにつながれている
きいて!雨がちかづいてくる!
ツグミの声がきこえてくる!
ほんとだよ、ずっと東のほうで
白いマメと
大きなカボチャが
虹につながれている
きいて!雨がちかづいてくる!
ツグミの声がきこえてくる!

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あたらしいトウモロコシの花のうえで
きいろいチョウたちが
顔じゅう花ふんだらけにして
かがやく光のかたまりになって
おいかけごっこをしている

あたらしいマメの花のうえで
青いチョウたちが
顔じゅう花ふんだらけにして
かがやく光のかたまりになって
おいかけごっこをしている

トウモロコシの花のうえで
あたらしいトウモロコシの花のうえで
はちがぶんぶんうなっている
マメの花のうえで
あたらしいマメの花のうえで
はちがぶんぶんうなっている

スクスクのびるトウモロコシのはたけに
かみなりぐもが朝からばんまですわりこみ
スクスクのびるマメのはたけは
頭からすっかりずぶぬれになるがいい


『とうもろこしおばあさん』
(秋野和子作・秋野亥左牟画 福音館書店)

とうもろこしおばあさん

 アメリカ先住民の民話。とうもろこしが神聖な食べものとして称えられてきたことが伝わってきます。こどもと一緒に読むと「とうもろこしのパン、食べたい」と言います。とうもろこしの粉で何かつくってやるとうれしそう。絵がすばらしい。同じ画家の『プンクマインチャ』(福音館書店)も、ページをくる手がとまるような絵、ネパールの民話。そちらには豆スープがでてきます。


スパイスあれこれ(佐藤浩子)

タイム
 ラテン語で香を焚く意味のタイムは枝を捨てずに燻製に使いたいもの。またギリシャ語では勇気という意味もあり、タイムの香りがするような人とは男性に対して最高の誉め言葉だったとか。
 どんな料理とも相性のよいタイムには優れた殺菌・防腐効果もあることから肉や魚の保存には欠かせなかったようです。またハーブティにすると食欲を増し、咳や呼吸器系統の風邪の際のうがいにも。
 ヨーロッパでは野生に様々な種類が茂りますが、日本での栽培にはちょっとしたコツがいります。乾燥・痩せた土を好むので梅雨の時期に駄目にしないよう、ピートモスとバーミキュライトを混ぜ込みます。壊れた素焼鉢を砕いて混ぜ込むとよく育ちます。ロックガーデンにもおすすめ。一度土地に合うとこぼれ種で増え、緑の絨毯も夢ではありません。


シリーズ・豆日記 募集 郷土豆料理(佐藤浩子)

高知の朝市

 高知の朝市を覗いたときのこと。初めてお目にかかる地方色豊かな野菜や果物、手作りの野草茶や餅、お寿司、乾物、手編みのかご、切花に山野草・・・。東京のスーパーでは手に入らない、珍しく、生き生きしたものばかりで私は興奮していた。のんびりしたおばちゃんたちが取り仕切るその空間が何ともかっこいい。わからないものは何でも至極丁寧に使い方を説明してくれる。通りをひととおり冷やかし買い物も済んだころ、ふと目にしたおこわの中身が普通でないことに気がついた。
 何と何とそのおこわには炒り大豆が入っているのだ(そんなの何でもないわ、当たり前よという方にはすみません)!!
 それまで炒った豆は節分の豆まきのときやビールのおつまみのソラマメ程度しか国内での利用方法を知らなかった。南インド、タミル・ナドゥ州では料理のはじめにヒヨコ豆とムング豆のひき割りをスパイス同様油でよく揚げるように通して(テンパリング)から様々な料理を作る。野菜を炒めるポリヤルを以前紹介したが、高知のおこわを見てショックを受けたのはこれにそっくりな食べ物がタミル地方にたくさんあるからだ。
 ココナッツライス、トマトライス、サンバルライス、タマリンドライス、カード(ヨーグルト)ライス・・・バラエティライスと呼ばれるこれらのご飯ものに共通する作り方はポリヤルと同じく、まず豆をテンパリングし、それからご飯や具を混ぜる。南インドでは北に比べスパイスの分量が少ない代わりに、豆がスパイスに似た使われ方をするのが特徴。南はピュア・ベジタリアンの人が多く、豆料理オンパレードでもある。そのせいか、南の人はやせていて小柄だが、相撲取りのように太った北インドの人よりずっと元気で働き者だ。
 中でもさっぱりとおいしいレモンライスは保存が利き、1週間くらい常温で平気という。旅先食あたりが心配というインド人が家でこしらえ、携行している。

レモンライス (4人分)
【材料】
米(できればタイ米など細長いもの)1カップ分を炊く、レモン汁 1/2個分、ターメリックパウダー 小さじ1/4、青唐辛子(みじん切り) 2本、しょうが(みじん切り) 親指大、塩 少々、コリアンダーリーフ(みじん切り) 好みで適量
【テンパリング材料】
マスタードシード・クミンシード・ヒヨコ豆とムング豆のひき割り それぞれ小さじ1、赤唐辛子(ローストさせる)1本、アサフォエティダパウダー 1/2、カレーリーフ 少々
【作り方】
@鍋で油小さじ2を中火〜強火で熱し、まずヒヨコ豆、次にムング豆を加えてからマスタードシード、クミンシード、アサフォエティダパウダー、赤唐辛子、カレーリーフを加えテンパリング(スパイスの香りを油に移すこと)する。
Aマスタードシードがぱちぱちはじけてきたら、青唐辛子としょうがを加え3分ほど炒める。
Bご飯をAに加えたら、ターメリックパウダーと塩を振る。
C火を止め、レモン汁をご飯に混ぜ合わせ、コリアンダーリーフをご飯の上に散らして出来上がり。


 カリカリした食感が楽しいレモンライスの決め手は豆がクリスピーに油で揚がり、しかも焦げていないところ。アサフォエティダパウダー、カレーリーフは日本で手に入りにくいスパイスだが、省略可。(試されたい方にはお分けします。先月の種送り先に連絡を)
 予め炊いたご飯があればものの10−15分ほどで作れる。ターメリックパウダーのかわりに乾煎りしたココナッツフレーク1/2を加えればココナッツライスに、半分のトマトをさいの目に切って混ぜればトマトライス、カップ2のプレーンヨーグルトを混ぜればカード(ヨーグルト)ライスに変身。
 以上インドの豆ご飯の紹介したが、残念ながら高知の豆おこわのレシピはまだわからない。去年の豆話でも触れたが緑豆のおはぎや沖縄のサータアンタギーなどが見つかっているが、なぜ南インドに日本の郷土料理と共通するものがあるのか?日本語がタミル語起源という説もあるので、大昔に民族移動とともに調理方法も伝わったのか、それともレモンライスのように炒った状態の豆は保存が利くため、携帯に便利な蛋白源としてお遍路さんが食べていたのか空想はつきない。
 そのほか高知の市にはハブソウやカワラケツメイといった豆のお茶、福神漬けの原料となるナタマメも生で売られていた(それまでさやを福神漬けにすると知らなかった)。日本にも、まだまだあったあった、いろんな豆の使い方。
 普段何気なく作っている料理の中にひょっとしたら周りの人が知らない、隠れた郷土料理が在るかも知れない。初めて和風スパゲッティを食べたときのようなびっくりだけどおいしい豆の創作料理など、ご存知の方、ぜひぜひ紹介して楽しみを共有しませんか?


コーンミール他のつかい方

コーンの満月焼き コーンの満月焼き

コーンの満月焼き
りんごとレーズンの甘みが楽しいクイック・ブレッド。食べるたびにトーストして表面をカリッとさせるのがミソ。

【材料】
薄力粉 160g、コーンミール 120g、三温糖 20g、ベーキングパウダー 小さじ2、重そう 小さじ1、塩 小さじ1/4、ヨーグルト 120t、牛乳 60t、卵 大2個、卵白 1個分、りんご 大2個、レーズン 100g、シナモン 小さじ1、ナツメグ 少々
【作り方】
1.ボウルに粉類を入れ、木べらでよくかき混ぜる。
2.別のボウルにヨーグルトと牛乳を入れてよく混ぜ、卵、卵白を加えて泡立て器でかき混ぜる。
3.りんごは皮をむいて5mm角くらいにきざみ、レーズン、シナモン、ナツメグと混ぜあわせる。
4.Bを@のボウルに加えてりんごに薄力粉をまぶしつける。ボウルの中身を山型に盛って中央にくぼみをつけ、Aを一気に注ぎ込む。木べらでさっくりと混ぜあわせる。
5.ケーキ型にバターを塗り、Cの種を入れ、厚みが平均になるようにのばす。表面はでこぼこでよい。
6.170℃に温めたオーブンで40−45分焼く。網の上で完全に冷ます。
7.Eを横に半等分しさらに6個に切り分けて、切り口を下にオーブントースターで焼く。ヨーグルトソースをかける。

ヨーグルトソース
【材料】
ヨーグルト 2カップ、メープルシロップ 1/2カップ、くるみ(粗くみじん切り) 1/2カップ
【作り方】
1.材料をすべて混ぜあわせる。

コーンブレッド別バージョン
【材料】(天版1枚分)
全粒粉 250g、ベーキングパウダー 小さじ1/2、重そう 小さじ1/4、(コーンミール 1/2カップ=約80g、塩 2g、砂糖 大さじ1、卵 1個、牛乳 100t、プレーンヨーグルト 250t、溶かしバター 30g )
【作り方】
1.ボウルにAの材料を混ぜ合わせる。別のボウルに全粒粉、ベーキングパウダー、重そうをふるって入れ、中央にくぼみをつくってAを加える。
2.@をへらでかき混ぜて生地をつくり、ベーキングシートを敷いた天版に流してへらで平にならす。
3.180℃に熱したオーブンで約25分焼く。ふっくらとして表面がきつね色になったらできあがり。さめてもおいしい。

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